チガヤの穂が見事に出ました。
イネ科チガヤ属の単子葉植物で空き地などに群落を作って、白っぽい穂を出します。成長すると真っ白の綿毛がついた種子を風に乗せて運びます。若い穂には蓄えられた糖分を多く含んでいて、かむと甘く感じられることがあるので子供が遊びながら、おやつ代わりにすることもあります。ちなみにサトウキビと近縁種らしく地下茎の新芽も食用になっていた時代があるようです。
河川の土手など人の手が入って定期的に草刈りが行われるところでは、チガヤ草原が形成されていて遠くから見ると穂が出ている今頃の季節は白っぽくて目立ちます。日本各地の里山では一般的にみられる植物のひとつです。
チマキ(粽)はササの葉などに包むのが一般的になっていますが、本来はチガヤに巻いた「茅巻き」がその名の由来であるとする説があります。米や米粉・葛粉の餅(もち)を笹や葦(あし)の葉で三角や細長い円錐状に包んで蒸したもので、5月5日の端午の節句に食べる習慣があります。
チガヤの花穂につけられた花言葉は、「子どもの守護神」です。